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| 翌日、彼の友人から電話をもらった。
 
 彼から、わたしの様子が変だと相談され、黙っていられず本当のことを話したと、正直に言うと、彼から怒られたらしい。
 理不尽に思いながらも、謝ったらしいのだが、わたしに迷惑がかかるのでは、と心配して電話をくれたのだ。
 
 わたしは彼に会ったことを話し、あまりの彼の行動に腹が立ち、殴ってしまいそうだったので、友人が本当のことを話してくれて助かった、とお礼を言っておいた。
 このことがきっかけで、彼からの連絡もなくなった。
 と、安心していたのに。
 
 1ヶ月もせずに、彼から電話がかかってくるようになった。
 
 最初の2回は、彼からのコールを無視した。
 言い訳したいのか、謝りたいのか。
 もう、どっちにしても声も聞きたくない。
 
 3回目の電話は、何度もかけなおしてくる。
 こんなこと、夜中まで続いては迷惑だから、と電話に出ると、彼が電話口で泣いていた。
 「よかった。」
 って。
 何が?と聞くと、
 わたしが病気したんじゃなか、とか、ご飯食べていないかも、と心配で仕方がなかったのだとか。
 「ご心配なく。」
 と返答し、電話を切った。
 
 その日はもうかかってこなかったが、翌日、また彼から電話があった。
 2度めにかかってきたとき、電話に出てみる。
 「昨日はごめんね。」
 これまでのことではなく、“昨日”なんだ。
 と、ますます呆れる。
 
 怒る気力もなく、黙っていると、彼は名古屋支店での近況を話しだした。
 相槌も打たず、黙っていると、さすがに気まずくなったのか、
 「体調に気をつけてね。」
 と電話を切った。
 
 もう二度と電話しないで、という暇もなかった。
 なんか、どうでも良いやって、思った。
 
 彼のことだから、きっと奥さんにもやさしくしているんだろうなぁ。
 彼が今していることを奥さんが知ったら、彼は言い訳するためにわたしを悪者にするのかな?
 奥さんにばれたら、きっとわたしへの連絡もなくなるのかな?
 
 いろんなことを考えた。
 彼に会わないまま、月日だけが過ぎていった。
 
 
 
 結婚って、タイミングを逃したら、どうでもよくなってくる気がした。
 もう一度誰かと恋愛して、また結婚に向かって夢をもって頑張るなんて、無理な気がしていた。
 このことがきっかけで、結婚に夢をもつこともなくなった。
 
 けれど、彼から連絡が来なくなって何年もたつと、嫌な気分もうすれると、結婚に夢を持つこともしないけれど、そこまで毛嫌いすることもなくなった。
 
 周りの友達の結婚式に出るようになると、ウェディングドレスや披露宴にあこがれを持たないでもなくなったり。
 その時期も過ぎ、早くも離婚する友達もいたりすると、現実問題として考えるようになった。
 
 結婚って、ゴールインじゃなく、ただのスタートなんだなって。
 それから、見た目とか学歴なんかじゃなく、人柄とか、ちゃんと現実をみて頑張っている人かを見たいと思うようになった。
 なかなか見えないのも現実だけれど・・・。
 出来れば30才までには結婚したいとは思うが、無理して相手を選んで、間違った相手や道を選びたくないとも思う。
 
 これからもいろいろ悩むんだろうなぁ。
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