結婚はゴールイン!?
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 衝撃の結婚
 

彼が転勤してから3ヶ月。
極端に減った連絡にも、流れ作業のようなデート?も、さすがにおかしいと感じたわたしは、勇気を持って唯一知っている彼の友人に電話をかけてみた。
友人のほうは、わたしの電話番号を登録していなかったようで、最初誰だかわかっていないようだった。

わたしが落ち着いて説明すると、思いだしたようで、そのあと絶句してしまった。

これは、何かあるな、と感じたわたしは、
「よかったら、お仕事終わったあとにお会いできませんか?」
と、聞いてみた。
その友人も、少しほっとした様子が伺え、翌日の夜に会う約束をした。
どうやら会社では話しにくい内容のようだな、と想像できる。

友人に会うまでの間、いやな想像や考えが頭に浮かんだが、約束の時間が近づくにつれ落ち着いてきて、どうとでもなれ!という気持ちにもなっていた。
約束の時間ぴったりに友人は現れ、せっかくだから食事もお酒も飲める居酒屋さんに行こうと意見が一致した。
比較的おしゃれな居酒屋さんに友人は連れていってくれた。
飲み物が運ばれてしばらく、最近のテレビ番組のことや、ニュースのこととか話していた。

どちらから、彼の話題を切り出すべきなのかなぁ?
やっぱり、わたし?
そう考えていたとき、友人が話しだしてくれた。
「嘘をつくのは嫌だし、本当のことを話していい?」
わたしは、なんとなくもうダメなことはわかっているし、本当のことを知ったほうがあきらめもつくから、と伝えた。

覚悟はしていた。
あきらめもついていた。
そのはずだったのに・・・。

友人の口から出る話しは、わたしの想像も考えも及ばないほど、衝撃的だったのだ。

実は、彼にはもともと婚約者がいたらしい。
学生時代からの付き合いで、婚約者の父親の経営する会社の取引先である今の会社に修行に出されていたとか。
婚約者の父親は、彼を使って関西方面への顔を広げておきたいという希望もあって、支店の名古屋ではなく、本社である大阪に勤務させてもらっていたらしい。
最初から特別待遇の彼をよく思わない人が多かったようだが、人なつっこい彼の性格から、 すぐに関西にも会社にも馴染んだのだとか。

約束の5年が近づき、今の会社も彼の存在が大切となり、せめて名古屋の支店であと2年彼を残してほしいとお願いしたらしい。
彼が娘と結婚するなら、という婚約者の父親からの返答に、彼は二つ返事で承諾したという。
彼の転勤が決まったのは、そういう理由だったのだ。
転勤の準備と同時に、結婚式の段取りもあり、彼は本当に忙しかったのだろう。
っていうか、なにそれ?

じゃあ、わたしとの3年以上の月日は何だったの?
彼からわたしを紹介されたときは、本当に驚いて、心苦しかったという友人の言葉は、今の表情を見ると、嘘ではないとわかる。
来週末、友人は結婚式に出席するため、名古屋に行くらしい。
もう、そんなに話しが進んでいたなんて・・・。

彼から口止めされ、良心が痛んでいた友人も、わたしに本当のことを話したことで、帰るころにはスッキリした表情になっていた。
その反対に、わたしは想像を絶する現実と対面し、これまで以上に複雑な気分で家に帰ることになってしまった。


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